このページでは、社会保険労務士の立場から、外国人スタッフに関する、健康保険と厚生年金保険の手続きや注意点について解説しています。
労働保険(労災保険・雇用保険)についてはこちらのページをご覧ください。
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このページでは、社会保険労務士の立場から、外国人スタッフに関する、健康保険と厚生年金保険の手続きや注意点について解説しています。
労働保険(労災保険・雇用保険)についてはこちらのページをご覧ください。
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このページでは、社会保険労務士の立場から、外国人を雇用する場合の健康保険に関する手続きや注意点について記載しています。
なお、このページで、「健康保険」と記載しているのは、国(社会保険庁)が運営する政府管掌健康保険(ただし、2008年10月1日に新たに全国健康保険協会が設立され、運営はすべて協会に移管されます。詳しくはこちらのページをご覧ください。)を指し、会社員以外の自営業者などが加入する「国民健康保険」と区別しています。
また、健康保険について給付内容などの更に詳しい情報をご覧になりたい方は、社会保険庁のホームページ(「公的医療制度について」、「政府管掌保険の基礎知識」、「健康保険の事務手続き/こんなときどうする?」)をご覧ください。
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| 1 | 健康保険(政府管掌健康保険)に加入しなければならない使用者(事業主)とは? |
| 2 | 健康保険に「加入させなければならない労働者」、「加入させなくてもよい労働者」とは? |
| 3 | 使用者(事業主)も健康保険に入れる? |
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健康保険(政府管掌健康保険)に加入しなければならない使用者(事業主)とは?
政府(2008年10月より全国健康保険協会に移管)が運営する政府管掌健康保険(以降、「健康保険」といいます。)には基本的に、法人事業所であれば、業種・人数に関係なく加入しなければならず、(このような自動的に健康保険への加入を適用される事業所を「強制適用事業所」といいます。
ですので、「一人会社」と言われる、取締役1名で会社を設立している会社でも、法人設立と同時に本当は必ず健康・厚生年金保険(両方セットで加入します。)に加入しなければならないのです。
次に、法人化されていない、個人営業の事業所の場合ですが、こちらには、雇用する人数や業種によって加入しなければならないか、加入が任意(事業所の希望で加入することもできる)なのか、下記の2種類に分かれます。
@ 適用事業所/法定16業種 ※ 必ず加入しなければなりません。
下記の業種(個人営業)で、常時5人以上の従業員を使用する事業所
・製造業 ・土木建築業 ・鉱業 ・電気ガス事業 ・運送業 ・清掃業 ・物品販売業 ・金融保険業 ・保管賃貸業 ・媒介周旋業 ・集金案内広告業 ・教育研究調査業 ・医療保健業 ・通信報道業など
A 任意適用事業所
※ 使用者と従業員が希望し、管轄の社会保険事務所に届け出・承認を受けることによって加入できる事業所です。(=法律上、絶対に加入しなければならない事業所ではありません。)
なお、外国人が経営する事業であっても例外はなく、上記の規定が全く同じように適用されます。
健康保険に「加入させなければならない労働者」、「加入させなくてもよい労働者」とは?
前項の、「健康保険に加入しなければならない事業主」に雇用される労働者は、国籍・性別・年齢・賃金の額などに関係なく、次の「適用除外」に該当する場合(=加入させなくてもよい労働者)を除いて、「被保険者」(=加入させなければならない労働者)となります。
ですので、外国人労働者の場合であっても、日本人労働者と全く同様の雇用条件で働いてるのであれば当然に、健康保険(+厚生年金保険)に加入させなければならない労働者となります。
では、健康保険に加入させなくてもよい「適用除外者」とはどのような人たちのことなのかみていきましょう。
■ 「適用除外」に該当する場合(=加入させなくてもよい労働者)
(1) 船員保険の被保険者
(2) 所在地が一定しない事業所に使用される人
(3) 国民健康保険組合の事業所に使用される人
(4) 健康保険の保険者、共済組合の承認を受けて国民健康保険へ加入した人
(5)長寿医療制度(後期高齢者医療制度)の被保険者等
その他に、運用面では、下記のような条件の下、働く労働者についても健康(厚生年金)保険には加入させなくてもよいことになります。
外国人労働者によっては、「健康保険だけは入りたいけれど、掛け捨てになる厚生年金には入りたくない。」と加入を渋る方も多々いらっしゃいますが、健康保険と厚生年金保険はセット加入(2保険両方でしか手続きはできません。)が原則であり、健康保険法と厚生年金保険法で、「当然被保険者」(=加入しなければならない労働者/上記、「適用除外者」以外のすべての労働者)とされている人たちに関しては、「こっちの保険は入りたいけど、そっちには入りたくない。」という風に自由に自分たちの都合で選択することはできません。
加入を渋る労働者の皆さんには、会社側から、健康保険のメリットや厚生年金の場合は、掛け捨て防止のための「脱退一時金制度(厚生年金保険編に記載)」について、よく説明されるなりして外国人スタッフに納得していただくしかありません。
使用者(事業主)も健康保険に入れる?
法人の代表取締役や強制適用事業所に当てはまる個人事業主(「健康保険(政府管掌健康保険)に加入しなければならない使用者(事業主)とは?」をご確認ください。)は、健康・厚生年金保険に加入(被保険者)できます。
ただし、それ以外の個人事業主に関しては、健康保険・厚生年金保険、ともに被保険者とはなりません。
外国人労働者が健康保険に入るメリットは? 〜 海外に住む家族を被扶養家族に 〜
外国人労働者が健康保険に加入するメリットはもちろん、労働者本人のけがや病気に対する備えとということがありますが、それ以外の大きなメリットとして、海外に住んでいる外国人労働者の親族を日本で加入する健康保険に「被扶養家族」としてカバーすることができる点です。
例えば、日本で働いている外国人が健康保険(または健康保険組合)が定めている、「被扶養家族」の条件に当てはまれば、外国人本人の被扶養者として彼らを自分の健康保険でカバーして給付を受けることができるのです。
「被扶養家族」として認定される主な親族としては、・配偶者(事実婚含む・年収130万円未満)・子供・親(60才以上の場合は年収180万円未満)弟妹(年収130万円未満)などがありますが、それぞれ他にも細かい収入額の要件があり、その要件に確実に該当しなくては認めらません。
※ 被扶養家族の細かい要件はこちら。ただし、被扶養配偶者の条件は、外国人労働者が加入しているのが健康保険組合の場合、健康保険とは違う条件になる場合もあります。
また、外国人労働者の場合、カバーされる家族の状況を証明する書類を取り寄せたり、翻訳して提出するなど多少のコストと労力もかかりますが、認められれば海外の扶養家族が支弁した医療費などを日本の健康保険から給付してもらうことが可能です。
ただし、海外の被扶養家族が自国で日本の健康保険証を提示して医療を受けることはできませんので、いったん自費で全額医療費を立て替えてから、領収書を日本の外国人被保険者に送り、本人が本人負担分を差し引いた額を日本円で払い戻してもらうシステムになっています。
また、医療費だけではなく、たとえば本国に残してきた配偶者が出産する場合なども健康保険から出産一時金の給付を受けることができますし、不幸にも日本で負傷・病気にかかり帰国した場合でも、規定されている条件にさえ合えば、帰国後も傷病給付金などの所得保障のメリットを受けること可能なので、こういったメリットを外国人スタッフに伝えて社会保険への加入に納得してもらうのもよいかもしれませんね。
健康保険の保険料はいくらくらい?
健康保険の保険料は、雇用主(会社)と労働者が折半して支払います。
保険料率は、2008年10月現在、40才以下の労働者の場合で、給与額の平均である、「標準報酬月額」×8.2%、40才以上の労働者の場合は9.33%となっています。
計算方法として、まずは、労働者の賃金に支払う月額の賃金総額をもとに、標準報酬月額等級表(社会保険庁ホームページ)から労働者の「標準報酬月額」(※ 給与額の平均のようなもの)を割り出します。
健康保険料負担のシュミレーション
例えば、 月総額20万円(内1万は交通費)の給与を支払われている労働者の健康保険料は標準報酬月額等級表を見ると、第17級の標準報酬月額20万円に該当するので、健康保険料の保険料は、16,400円となります。
16,400円の内、半分の8,200円ずつをそれぞれ会社と労働者本人が負担することになりますが、この16,400円というのは40才未満の介護保険の被保険者でない労働者に対する保険料で、同額の給与を受け取る労働者が40才以上の介護保険の被保険者となる場合には、健康保険料と介護保険料を合わせた保険料を支払うことになり、保険料総額は18,660円(事業主と労働者それぞれ9,330円を負担する)ということなります。
また、健康保険と厚生年金の保険料は6ヵ月ごとに改定されますので、毎月最新の標準報酬月額表を使用して保険料額を控除・納付することが重要です。
(時々、保険料額が改定されていない古い標準報酬月額表をもとに、給与計算を行っている会社を見かけることがあります。十分お気をつけください。)
なお、賞与(年間額540万円までが対象・2008年9月現在)についても、年3回以内の回数で支払われるものを対象とし、月額の健康保険料とは別に賞与に対して健康保険料を納付しなければなりません。
※ 賞与にかかる健康・厚生年金保険についての詳しい情報は社会保険庁のページをご覧ください。
このページでは、社会保険労務士の立場から、外国人を雇用する場合の厚生年金(国民年金)に関する手続きや注意点について記載しています。
なお、このページでいう、「厚生年金」とは、会社などに雇用されている会社員が加入する「厚生年金保険」を指していますが、会社員以外の自営業者などが加入する「国民年金」と「厚生年金」の制度は一元化されているため、それぞれの加入者の種類の呼称(例:第1号〜3号加入者)などが重複し、制度の複雑さを説明するためには十分な解説が必要になります。
このサイトでは、外国人労働者を雇用する場合の「脱退一時金」や、社会保険料の二重払いを防ぐために作られた、「社会保障協定」とその実際の手続きについて解説することを目的としていますので、年金制度について詳しくお知りになりたい方については、まず、社会保険庁の「公的年金について(国民年金・厚生年金)」についてのページをご覧下さい。
※ ご覧になりたい項目をクリックしていただければ文頭にジャンプします。
| 1 | 厚生年金保険に加入しなければならない事業者とは? |
| 2 | 厚生年金保険・国民年金の被保険者の種類(分類)について |
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| 4 | 厚生年金に加入しない(できない)外国人労働者はどうすればいい? |
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厚生年金保険に加入しなければならない使用者(事業主)とは?
健康保険だけ、厚生年金保険だけ、とどちらか一方だけに加入することはできません。
厚生年金保険に加入することが法律で決まっている事業所(「強制適用事業所」といいます。)については、ほぼ、全項目で説明している「健康保険に加入しなければならない使用者(事業主)」と同じになりますのでこちらをご確認ください。
厚生年金保険・国民年金の被保険者の種類(分類)について
厚生年金保険と国民健康保険は制度上、一元化されていますので、各保険の被保険者の分類についても、
つまり、国民健康保険の第2号であるということ=厚生年金の被保険者(厚生年金に加入している企業や事業所の社員)であるということです。
ちなみに、国民健康保険「第1号被保険者」というのは、自営業者を含む、厚生年金の被保険者以外の人たちで60才未満の人たち(※任意加入者などは除く)が該当します。
「第3号被保険者」は、第2号被保険者である厚生年金の被保険者(企業の社員)に扶養される配偶者のことで、妻または夫がこれに該当します。
年収要件があり、第3号被保険者として認定されるには、夫または妻の年収が130万円以下でなければならないのですが、この要件に該当すれば第3号被保険者は、毎月の国民年金保険料(14,410円/2008年度)を納めることなく、将来国民年金の基礎年金部分を受け取ることができることになっています。
国民(厚生)年金保険の被保険者の分類
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種別 |
国籍 |
日本に在住しているか |
年齢 |
該当者例 |
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1号 |
関係なし |
日本に在住している必要有 |
20才以上 60才未満 |
2,3号以外の者 ※外国人も含む |
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2号 |
関係なし |
日本に在住していなくても可 |
関係なし ※但し既 に年金受 給者であ る65才 以上除く |
厚生年金・共済年金
などの加入者 ※外国人も含む |
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3号 |
関係なし | 日本に在住している必要有 |
20才以上 60才未満 |
2号(厚生年金・共済年金 などの加入者)の夫や妻 などの被扶養配偶者 ※外国人も含む |
厚生年金に「加入させなければならない労働者」、「加入させなくてもよい労働
者」とは? 健康・厚生年金の「社会保障協定」締結相手国出身者のケース
会社や事業所が厚生年金に加入している場合は、その事業所に雇用されている従業員はすべて厚生年金に加入させなければならないのが原則ですが、健康保険と同様に厚生年金にも個々の従業員の勤務時間や状況によって、「加入させなくてもよい労働者」という人たちがいます。
その条件についても、健康保険とほぼ同じ内容になりますので、まずは、「健康保険に加入させなければならない労働者」、「健康保険に加入させなくてもよい労働者」のページをご確認下さい。
※ ただし、健康保険(全国健康保険協会=もと政府管掌健康保険が運営する健康保険)には加入するものの、厚生年金は政府が管掌する厚生年金ではなく、共済組合に入る方、または、健康保険では除外されている「船員保険」の被保険者は厚生年金の被保険者になるなど、多少異なる点はあります。
これらについて詳細をお知りになりたい方は下記、厚生労働省のページをご覧ください。
さて、では、外国人従業員に対する厚生年金加入の問題はどうなるのでしょうか。
こちらについては、外国人従業員の出身国が、日本と厚生年金の社会保障協定を結んでいるかどうかで取扱いが変わります。
「社会保障協定」という言葉を初めて耳にした方もおられると思いますが、この制度は、たとえば日本から海外、海外から日本へ行ったり来たりして働く場合、もともと自分の国(日本または海外)で加入していた厚生年金保険(健康保険)を辞めて、短期間でも相手の国の保険に加入しなければならないのか...相手国の保険に強制加入する場合、自分の国で入っている保険を辞めなければいけないのか、それとも両方に入って保険料を2倍払わなければいけないのか...といった問題が発生します。
この問題を解決するために、日本と海外数か国との間で取り交わされた協定のことで、この「社会保障協定」を締結している国の出身者を雇用する場合(通常の日本現地採用の場合はあまり問題になりませんが、海外の親・子会社などから転勤で赴任してくる外国人が該当することが多いでしょう。)、厚生年金保険または健康保険を自社の被保険者として保険に加入させるのか、またはさせないのかが変わってきます。
※ 詳しくは、「厚生年金に入りたがらない外国人労働者を説得するには?A/自国と日本の年金期間や給付が合算される、社会保障協定について」の項目をご覧ください。
ですので、この「社会保障協定」を締結している国(2008年9月現在、既に協定が発効しているのは・ドイツ・イギリス・韓国・アメリカ・ベルギー・フランス・カナダ)の出身者の場合、健康保険は日本で加入させるが厚生年金は出身国の保険に入り続けるため日本では加入しない(派遣時に見込まれる日本での滞在期間によって決定)場合や、健康保険も厚生年金も日本では加入しない(健康保険と厚生年金保険両方で社会保障協定を結んでいる国もあるので、その国の出身者が対象。)ケースが発生します。
厚生年金に加入しない(できない)外国人労働者はどうすればいい?
勤務する事業所が厚生年金に加入していない、またはパートタイマーなど短時間労働者として働いていて、厚生年金の加入要件に当てはまらないため、会社の厚生年金保険に加入できない外国人従業員(=健康保険の加入要件/「健康保険に加入させなければならない労働者とは?」のページをご参照ください。)は、国民年金に加入することになります。
厚生年金保険と健康保険は2保険セットで加入しなければならないことはお話ししましたが、厚生年金保険に加入しないということは健康保険にも加入できないということなので、この場合、外国人従業員には会社の保険とは別に、ご本人が住んでいる地域の国民健康保険と国民年金に加入することになります。
外国人の場合、国民年金と国民健康保険に加入するために下記の条件が設けられています。
厚生年金に入りたがらない外国人労働者を説得するには?@
「脱退一時金制度」と手続きについて
「外国人スタッフのための健康保険」のページでも記載したように、外国人従業員の方の中に時々、「健康保険には入りたいけど、厚生年金保険は掛け捨てになるので入りたくない。」とおっしゃって社会保険への加入を渋る方がいらっしゃいます。
たしかに、年金期間と給付を自国の年金制度と合算することができる、「社会保障協定」を結んでいる国の出身外国人であれば問題はありませんが、それ以外の外国の出身者の場合、そのような不満を持たれるのはしかたがたないかもしれません。
こういう場合には、ご本人の帰国時に払った保険料の一定額が払い戻される、「脱退一時金制度」を説明して差し上げるとご本人に納得していただけることが多いようです。
「脱退一時金」というのは、短期間日本に在住・日本の年金制度(国民年金・厚生年金・共済組合など)に、6ヵ月間以上加入して帰国する外国人に対して、払い込んだ保険料の額に応じて一定額を払い戻す制度のことです。英語では、Lump-sum Withdrawal Payment といい、保険料の掛け捨て防止を目的に作られた制度です。
以下に、脱退一時金を受け取る条件・脱退一時金の計算式や手続きの流れについて記載します。詳細は、下記社会保険庁のホームページも併せてご覧ください。
■ 「脱退一時金」を受け取ることができる外国人の条件について
■ 「脱退一時金」の額
脱退一時金の支給額は、国民年金と厚生年金とで計算式が異なります。
計算式については最新のものを社会保険庁のこちらのページ(PDFファイル4&6ページ)で確認の上、外国人の加入期間をあてはめて計算してください。
■ 「脱退一時金」請求に必要な書類
@ 脱退一時金裁定請求書/国民年金・厚生年金同じ ← pdfファイル8ページです。
A 外国人本人のパスポートのコピー (最後に日本を出国した年月日・日本での在留資格がスタンプされたページと、氏名や国籍などが明記された証明ページをコピーしたもの)
B 振込先の銀行の詳細や請求人本人の名義であることを証明できる銀行発行による証明書 (正し、@の「脱退一時金裁定請求書」の「銀行口座証明印」に銀行の印が押印されてあれば不要)
C 年金手帳
■ 「脱退一時金」の請求手続きの流れ
ステップ(1)
「脱退一時金」には、国民年金の場合、所得税が控除されませんが、厚生年金や共済年金の脱退一時金の場合、予め所得税が源泉徴収された額が支払われます。
この所得税控除は後で、外国人が住んでいた住所地の税務署に申告することで還付を受けることができます。
したがって、源泉徴収された控除額(脱退一時金総額の20%)の還付を受けたい外国人は、帰国前に住所地を管轄する税務署に、「納税管理人の届出書」を提出し、ご自分の帰国後に還付手続きを代理してもらう人(日本人でなくとも日本に在住していれば問題ありません。)を決めておきます。
ステップ(2)
帰国した外国人が、「請求に必要な必要な書類@」の「脱退一時金裁定請求書」を記載し、振込希望の銀行の証明書、または@の「銀行証明欄」にスタンプをもらい、年金手帳を添付して日本の社会保険業務センターに郵送します。
ステップ(3)
(2)で書面を受け取った社会保険業務センターが、提出書類を確認し、振込希望の本人自国の銀行口座へ振込。 実際に本人の口座に振り込まれるまでは、書類を郵送・提出後3〜4ヵ月かかります。
※ ドルやユーロ以外の基軸通貨以外の通貨での振込については制限がある場合があります。詳細は社会保険業務センターにお問い合わせください。
ステップ(4)
ステップ(2)と同時に、社会保険業務センターから郵送で外国人本人に、「脱退一時金決定通知書」が送付されます。
厚生年金保険の場合は、支払われた脱退一時金から所得税が控除されているので、この決定通知書をステップ(1)で本人が帰国前に日本の住所を管轄する税務署に届け出た、「納税管理人」に郵送し、納税管理人が本人に代わって税務署での還付申告を行うことになります。
■ 「脱退一時金」の請求期限
最後に国民年金(厚生年金など)の被保険者の資格を失った(日本に住所がなくなった)日から2年以内に請求しなければ、脱退一時金を請求する権利がなくなります。
ここでの注意点は、(日本に住所がなくなった日)から2年ですので、日本にいる(=住所がある)場合は、たとえ勤務していた会社を辞めて厚生年金や共済組合を脱退したとしても、脱退一時金の請求を行うことはできない点です。
以上のように、厚生年金保険の加入を望まない外国人の方には、この脱退一時金制度の説明をすることによって、すんなりと社会保険への加入手続きが進むこともありますのでぜひお試しください。
なお、当事務所においても、お客様のご希望がございましたら、こういった日本の社会保障制度についてのオリエンテーションなどを日本語または英語で行っております。
※ 詳細は、外国人雇用のためのオプショナル・サービスについてのページをご覧ください。
厚生年金に入りたがらない外国人労働者を説得するには?A
「自国と日本の年金期間や給付が合算される社会保障協定」について
「厚生年金に「加入させなければならない労働者」、「加入させなくてもよい労働者」とは?」の項目でも記載したとおり、我が国日本は2008年9月現在以下のような国々と保険料の二重払いを防ぐために「社会保障協定」を結んでいます。
■ 日本が社会保障協定を結んでいる相手国
※ (未)は現在、発行に向けて準備中の国々
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状況 |
期間の通算 ができるか |
二重払防止の対象 となる社会保障
|
||
|
日 本 |
相 手 国 |
|||
|
ドイツ |
発行済 |
○ |
年金 |
年金 |
|
英国 |
発行済 |
× |
年金 |
年金 |
|
韓国 |
発行済 |
× |
年金 |
年金 |
|
米国 |
発行済 |
○ |
年金 医療 |
年金 医療 |
|
ベルギー |
発行済 |
○ |
年金 医療 |
年金 医療 労災 雇用 |
|
フランス |
発行済 |
○ |
年金 医療 |
年金 医療 労災 |
|
カナダ |
発行済 |
○ |
年金 |
年金 ※ケベック州除く |
|
オーストラリア |
未 |
○ |
年金 |
年金 退職年金 |
|
オランダ |
未 |
○ |
年金 医療 |
年金 医療 雇用 |
|
チェコ |
未 |
○ |
年金 医療 |
年金 医療 |
日本から海外、海外から日本へ行ったり来たりして働く場合、もともと自分の国(日本または海外)で加入していた厚生年金保険や健康保険などの社会保険から脱退して短期間でも相手の国の保険に加入しなければならないのか...相手国の保険に加入する場合、自分の国で入っている保険を辞めなければいけないのか、それとも両方に入って保険料を2倍払わなければいけないのか...といった問題が発生します。
社会保障協定とは、こういった問題を解決するために、日本と海外数か国との間で取り交わされた協定のことで、この「社会保障協定」を締結している国の出身者を雇用する場合(通常の日本現地採用の場合はあまり問題になりませんが、海外の親・子会社などから転勤で赴任してくる外国人が該当することが多いでしょう。)、厚生年金保険を始めとする健康保険や雇用保険・労災保険を自社の被保険者として保険に加入させるのか、またはさせないのかが変わってきます。
ですので、この「社会保障協定」を締結している国(2008年9月現在、既に協定が発効しているのは・ドイツ・イギリス・韓国・アメリカ・ベルギー・フランス・カナダ)の出身者の場合、健康保険は日本で加入させるが厚生年金は出身国の保険に入り続けるため日本では加入しない(派遣時に見込まれる日本での滞在期間によって決定)場合や、健康保険・厚生年金・労災保険・雇用保険も日本では加入しない(健康保険と厚生年金保険・労災保険・雇用保険で社会保障協定を結んでいる国もあるので、その国の出身者が対象。)ケースが発生します。
■ 日本で働く、社会保障協定締結相手国出身の外国人労働者の取扱い
日本と社会保障協定を結んでいる国出身で、その国の社会保障制度に加入している外国人の場合、日本の制度に加入するか、それとも自国の社会保障制度に加入し続けるかどうかは下記の判断基準によって決まります。
※ 自国の社会保障に加入継続・日本の制度には加入しないケース
日本へ派遣される当初に見込まれる派遣(赴任)期間が、当初から「5年以内」と見込まれる場合がこれにあたります。
※ 自国の社会保障ではなく、日本の社会保障が適用されるケース
日本へ派遣される当初に見込まれる派遣(赴任)期間が、当初から「5年を超える」と見込まれる場合は、日本の健康保険や厚生年金保険に加入することになります。
■ 二重加入防止の考え方
この社会保障協定の二重払い防止の基本的な考え方は、海外の事業所から日本の事業所へ派遣される人の健康保険や厚生年金などの社会保障に関して、派遣先(こちらから見ると日本)の国の制度にだけ加入することを基本として、一時的(5年が目安)に日本に派遣されるてくる外国人については、例外的に、自国の制度にのみ加入し、保険料の二重払いを防止しましょう...ということです。
■ 年金制度については加入期間の通算がされる
年金に関する社会保障協定の考え方については、一方の国の年金制度の加入期間だけでは、受給資格を満たさないような場合、海外赴任していた間、赴任先(社会保障締結相手国)で加入していた年金加入期間も通算しましょう、というのがその基本です。
日本の国民年金は最低25年加入しないと老齢年金を受け取ることができません。
一方、ドイツの老齢年金を受け取るための最低加入期間は5年です。
例えば、ある日本人が日本の年金制度に23年加入後、ドイツに赴任し2年間だけドイツの年金に加入したとします。
こういったケースでも、両国の社会保障協定締結以前は、どちらの保険も加入期間不足で全く年金を受け取ることができませんでした。
でも、この社会保障協定が両国間で結ばれたことによって、日本の23年とドイツの2年が合算され、25年となり、この日本人は日本に帰国したのち、老齢年金の受給資格を満たすことができ年金を受け取ることができるという訳です。
ただし、ここで重要な点は、この年金加入期間の通算については上記表に記載した、社会保障協定国全てに適用される訳ではなく、「期間通算」の欄に×が付いている国、英国と韓国には適用されません。
つまり英国と韓国からの赴任者・または日本からこの2か国へ赴任した日本人には、それぞれ相手国で適用された社会保障期間は通算されることはなく、それぞれの国ごとに決められた支給要件(例:韓国の年金制度は最低加入要件が10年)を満たさなければ、各国の年金を受け取ることができなことになりますのでご注意下さい。
■ 社会保障協定締結相手国の外国人を日本の社会保険の適用から外す場合の取扱い
ステップ@
■ 「日本で働く、社会保障協定締結相手国出身の外国人労働者の取扱い」の項目で説明したように、「赴任時の赴任期間見込みが5年以内」の場合は、日本の社会保険や場合によっては労災・雇用保険の適用から外さなければなりません。
この手続きのためには、外国人本人が、日本に赴任されてくる「前」に、自国の年金担当窓口で「適用証明書」という、日本の社会保障制度加入を免除されるための証明書を入手します。
外国人はこの証明書を持参して来日します。
ステップA
日本の赴任勤務先で、「適用証明書」を提出。
勤務先を通じて、日本の社会保険事務所に届け出ることによって、日本の社会保障への加入が免除されます。
以上のような流れで、社会保障協定締結相手国の日本の社会保険適用が免除されます。
もしも、初めて社会保障協定を締結している国出身の外国人を受け入れる場合には、御社を管轄している社会保険事務所に手続きの詳しい説明を求めることが大切です。
例えば、 こういった社会保険保障協定制度があることを知らずに、協定締結国からの派遣労働者を受け入れ、自国と日本で保険料の二重払いをしていたような場合、少なくとも日本の社会保障制度での保険料の払い戻しを受ける権利の消滅時効は2年間です。
このような場合、2年間しか遡って払い戻し請求をすることができず、残念ながら二重払いした分を取り戻すことができなくなってしまいます。
せっかくこういった良い制度があるのですから、できるだけ有効に、御社と外国人従業員のために上手に活用していただければと思います。
外国人雇用に関するブログを更新中
行政書士・社会保険労務士 若松絵里のブログはこちら
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