初めての外国人雇用◆外国人スタッフの人事労務管理Q&A集C

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このページでは、外国会社や外国人会社の人事労務管理について、わかりやすいQ&A方式で説明しています。

 

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質問内容

Q23

 

2012年5月に導入された「高度人材外国人・ポイント制による優遇措置」

【New!】  2012年に導入された、高度な技術や知識を持つ外国人に対してポイントを与え、日本での在留に関して優遇するという、「高度外国人人材・ポイント制による優遇措置」という新制度について教えてください。また、当社で雇用する外国人社員が「高度人材」に該当するのか、又、該当した場合、どのような優遇措置・メリットがあるのかについても教えてください。

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【Q23 】

2012年に導入された新しい在留管理制度では、高度な技術や知識を持つ外国人を「高度人材」と認定し、彼らに対してポイントを与え、日本での在留についての優遇措置がなされると聞きました。当社で雇用する外国人社員が「高度人材」に該当するのか、又、該当した場合、どのような優遇措置、メリットがあるのか教えてください。


【A】

「高度人材外国人に対するポイント制による優遇制度」とは、日本政府によって、「高度人材」と認定された優秀な外国人を日本へ誘致するために導入された新制度です。
(2012年5月7日に既に導入開始しています。)


具体的には、学歴・職歴・実績・年齢・給与額などの項目に分けてランク付けし、ランクに応じてポイントを付与、そのポイントがある一定以上に達した外国人(=高度人材)には、日本での在留に関し、他の外国人にはない、様々な優遇措置を与えるというものです。

似たような制度が、欧米を中心に既に多くの国で導入されています。


尚、この、「高度人材に対するポイント制による優遇制度」については、下記法務省のウェブサイトで詳細がご覧になれますのでこちらも参考にしてください。

 

■ 「高度人材」ってどんな人材のこと?


日本での在留において、優遇措置を受けられる「高度人材」とはどのような人材なのでしょうか。

法務省の規定には、「経済成長や新たな需要と雇用の創造に資することが期待される高度な能力や資質を有する外国人」と記載されていますが、少しわかりにくいですね。

簡単に言ってしまうと、 【学術研究者】・【技術職(各種エンジニア)】・【企業の経営者】のいずれかの職業につき、日本で働く(またはこれから働こうと日本にやってくる)外国人が、下記のようなアドバンテージをもつ場合、その人たちは、「高度人材」であると認められます。

 

  • 年齢が若い
  • 収入が高い(=評価されている優秀な人材)
  • 学歴が高い(修士号・博士号に各ポイントが与えられる。日本国内の大学院を卒業していると付与されるポイントが更に加算される。)
  • 日本国内・海外において著名な学術研究などの実績がある
  • 日本語能力が高い
  • 日本国内で会社を経営するなど日本に投資をしている。

 

等等(他にも様々規定されています。)


それぞれの職種(研究者/技術職/経営者)ごとに、 【ポイント計算表】(※ 上述資料B) が公表されていて、各カテゴリーの中に幾つか項目があり、その項目に該当するとポイントが与えられます。

このポイント計算表に従って、該当する項目ごとにポイントを積み上げていき、最終的に合計ポイントが一定以上に達した場合は、その人は「高度人材」に該当する人材であると判断されることになります。

 

【※】 ただし、「高度人材」として、日本での在留に関して優遇措置を受けられるかどうかは、あくまでも、下記3つのビザ申請に対する審査を行う入国管理局が個別のケースごとに判断します。

 

  • 在留資格認定証明書交付申請(※ 海外から初めて外国人を日本に呼び寄せる場合のビザ申請手続き)
  • 在留期間更新許可申請(※ これまで、「高度人材」ではなく、通常のビザで日本に在留していた外国人が期間満了に伴って更新ビザを申請する手続き
  • 在留資格変更許可申請(※ これまで、「高度人材」ではなく、通常のビザで日本に在留していた外国人が転職など仕事内容の変更に伴いビザの種類を変更する手続)


つまり、「高度人材」の条件に該当する外国人が、在留資格認定証明書交付申請か、在留期間更新・在留資格変更許可申請を行うときに、入国管理局に対して、自身が「高度人材」である事を申告して申請をし、それが認定された場合に高度人材としての優遇措置を受けられるのです。(高度人材であることを証明する様々な書類が必要です。)

 

■ ポイントがどれくらいあれば、「高度人材」として認定してもらえるの?


【学術研究者】、【技術職(各種エンジニア)】、【企業の経営者】、3つのカテゴリーともにいずれも、高度人材として認定してもらえるのは合計70ポイント以上です。


合計のポイント数が最低70ポイント必要ですので、65ポイント取っていたとしても、「高度人材」として認定してもらうことはできません。

 

■ 「高度人材」と認定されたらどんなメリットがあるの?


外国人の方にとっては、この点が一番気になるところだと思います。

「高度人材」と認定された外国人には、下記のような優遇措置が受けられます。


◎ 優遇措置(1)
許可された在留資格(=就労ビザ)以外の範囲で就労活動を行うことができる。


例: 一定の日本国内所属機関(大学や学術機関・企業など)に所属して就労する研究者などが、所属機関での就労も継続しながら、一方、関連する研究について自身で(日本国内において)起業し事業を行うことができる。

現行の入管法では、日本で就労する、高度人材以外の外国人は、個別に許可された在留資格(=就労ビザ)で許可されている範囲「以外」の仕事をすることは許されていません。


例えば、高度人材ではない、通常の「技術」という在留資格を保持している外国人は所属する機関(会社など)において、「技術」に許されている技術系の仕事しか行なうことはできません。


ですので、異業種での他社への転職はもちろん、たとえ同じ会社内であったとしても、人事異動などで、「技術」の在留資格で決められている、技術系の仕事「以外」の仕事(例:営業など、「技術」の在留資格では行なえない)をしている場合、入管法上、「資格外活動」として違法行為となります。

また、所属機関で、技術職として在留資格の範囲内の業務をしつつ、アルバイト的に他の会社で働いて収入を得ることや、また、会社で技術職として勤務しつつ、自身で起業し関連する事業を行うことも当然違法です。(資格外活動許可を得ていない場合)

 

しかく、今後、「高度人材」として認定された外国人は、自身の研究について、所属機関に所属し勤務しながら、一方、日本国内で自ら起業し事業を行なうことが合法的に認められたという訳です。


◎ 優遇措置(2)
永住許可を申請できる、日本での在留期間を短縮する。


現行では、「永住許可申請」(※ 日本に半永久的に在留できるビザ・期間更新が不要)を行なうためには、申請時時点で、日本における継続した「10年以上」の在留期間が必要です。(日本人の配偶者等は別。就労系のビザから永住ビザに変更する場合)

この10年を、「高度人材」として認定された外国人に対しては(「高度人材としての活動を継続している場合限定)、「5年」に短縮するということです。

つまり、高度人材ポイント表で高得点をゲットした、「超」高度人材については、初めて日本に入国する時点で「5年」の在留期間が付与されることも考えると、最短で5年余後、初めてのビザ更新直後に「永住許可」が与えられる可能性もあるということですね。


◎ 優遇措置(3)
高度人材の配偶者に対して、就労制限が解除される。


現在、日本で就労ビザを保持して在留する外国人の配偶者で、「家族滞在」ビザを保持し日本に在留している外国人については、日本での就労活動に一定の就労制限がかかっています。(働いて収入を得てもよい労働時間は週28時間以内・公序良俗に反しない職種である事など)

「高度人材」の外国人の配偶者(家族滞在ビザで在留)について、この制限を撤廃し、配偶者が、「教育」、「技術」、「人文知識国際業務」の範囲内で定められている職種で働く場合は、この「週28時間以内」の縛りを撤廃するということです。

つまり、「高度人材」の外国人の配偶者(「家族滞在」ビザを保持)がフルタイムで勤務しようと希望した場合は、これまでのように配偶者自身がビザ申請のスポンサーになってくれる企業を探して自身の就労ビザを取得するといった面倒なプロセスを経ることなく、比較的自由に就職先や就労形態も自分で選んで就労することができるようになりました。


◎ 優遇措置(4)
一定の条件(年収)を満たした高度人材が3歳未満の子供を育てている場合は、実親または配偶者の親と一緒に日本に来日、または既に日本に入国・在留している高度人材については親の呼び寄せを認める。

 

高度人材と配偶者が、3歳未満の子供を養育している場合で、子供を連れて初めて日本に来日するとき、又は、既に日本に在留している外国人がビザ更新・変更時に「高度人材」と認められた場合は、海外から親(高度人材の実親又は配偶者の親に限ります。)を呼び寄せることができるようになりました。
(※ 今までは、外国人の配偶者や子供以外、親などの親族についての帯同や招へいは一部例外を除いて原則不可能でした。)

ただし、現時点では、これら高度人材の親に対して許可される日本での滞在期間は最長「3年」とされています。

つまり、「子供が3歳くらいまでは大変だろうから、親御さんに日本に来てもらって手伝ってもらっていいよ。」という制度です。


◎ 優遇措置(5)
一定の条件を満たした高度人材が初めて日本に入国するとき、個人で雇用する家事使用人(=家政婦さん・ベビーシッターさんなど)を連れてくることができる。


■ 家事使用人を帯同できる条件

  • 雇用主である高度人材の年収が1,500万円以上であること
  • 連れてくることができる家事使用人は1名のみ
  • 家事使用人に対して支払う給与は月額20万円以上であること
  • 来日前に雇用していた家事使用人を連れてくる場合は、高度人材が来日前1年間以上その家事使用人を雇用していた実績があり、高度人材が日本から出国するときに家事使用人も共に出国することが予定されていること。
  • 来日前に1年以上雇用していた家事使用人以外の家事使用人を連れてくる場合は、高度人材の来日前に家庭の事情(13歳未満の子や病気の子が存在する、又は病気で家事ができない配偶者が存在...等)が存在すること。


◎ 優遇措置(6)
高度人材に関する、入管手続きの優先処理

入国管理局における入国管理(ビザ審査)手続きについて、高度人材に関するものは、他の申請に優先して処理するとこととされています。

 

■ 「高度人材」として認定してもらうために必要な手続きは?


前述のとおり、今後、ビザを申請する外国人が高度人材として認定されることを希望する場合は、下記の時点で申請を行なう事になります。

 

  • 海外にいる外国人を初めて日本に呼び寄せて働いてもらうときには、 「在留資格認定証明書交付申請」を行なうとき
  • 既に日本で就労している外国人(高度人材の該当基準を満たす場合)が在留期間更新のために、「在留期間更新許可申請」を行なうとき
  • 既に日本で就労している外国人(高度人材の該当基準を満たす場合)が転職などにより、それまでの在留資格を変更するために、「在留資格変更許可申請」を行うとき

 

 

 

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