初めての外国人雇用◆就労ビザについての困りごと・Q&A集D

 

就労ビザ.jpg

 

このページでは、就労ビザ取得手続についてわかりやすくQ&A方式で説明しています。

 

icon.mini.gif  就労ビザ申請に関する、その他の記事は下記リンクをクリックしてご覧ください。

 


 

■ 就労ビザ取得関連Q&A集D

お探しの情報がない場合は、上記リンク先より他のQ&A集もご覧ください。

 

また、当事務所代表者・若松絵里が更新している、icon.mini.gif 日本で働く外国人に関するブログ で取り上げているトピックと連動しているご質問に関しては、ブログ記事のリンク先もご覧ください。(こちらのQ&Aよりも詳しく解説しています。)

 

ご覧になりたい項目をクリックしてください。随時更新・追加予定です。

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質問内容

Q28

海外の大学生をインターンシップとして採用。ビザや税金・社会保険は?

現在、海外の大学に在学中の外国人学生を招へいし、インターンシップとして働いてもらうことを考えています。インターンシップとしてのビザの申請手続きや滞在中の税金・社会保険の取扱などはどのように行えばいいのでしょうか。

icon.mini.gif 【当事務所ブログに連動記事あり/リンク先へジャンプ】

Q29 母国で一人で暮らす義理の親を日本に呼び寄せるビザ 

当社で働く中国人社員が妻(在留資格:家族滞在で同居中)の実母を日本に呼び寄せて一緒に暮らしたいと相談してきました。社員の義理の母にあたる親族を日本に呼び寄せるビザはおりるのでしょうか。

icon.mini.gif 【当事務所ブログに連動記事あり/リンク先へジャンプ】

Q30

養子縁組をしていない継子を日本に呼び寄せるには? 

日本に「企業内転勤」で在留しているフランス人です。養子縁組をしていない妻の連れ子(私の継子)を日本に呼び寄せたいと希望しています。日本の民法上の親子関係にあたらないため、「家族滞在」ビザがおりないと入国管理局に言われましたが、長男を日本に呼び寄せるために他に方法がないか教えてください。

icon.mini.gif 【当事務所ブログに連動記事あり/リンク先へジャンプ】

Q31

具体的な企画がない場合の外国人カメラマンの呼び寄せ 

海外向けに日本を紹介するテレビ番組を企画している制作会社です。まだ具体的なプロジェクトは起ち上がっていません外国人カメラマンを海外から招へいして当社で雇用する事は可能でしょうか。 
Q32  「業務委託契約」での就労系ビザの更新は可能か。

ウェブデザインの制作会社です。在留資格「技術」を保持する在日外国人技術者と”業務委託契約”を結んだ上で当社の仕事を発注したいと考えています。この外国人と結ぶ契約が通常の「雇用契約」ではなく、「業務委託契約」であっても、当社が彼の就労ビザのスポンサーとなりビザ更新の許可を得ることは可能なのでしょうか。

Q33  「高度人材」への在留資格変更 sample.gif2015年11月更新 

「技術・人文知識・国際業務」を保持して働いている外国人社員より【高度人材ポイント制度】の高度人材に該当するため、現在の在留資格から「高度専門職」に変更申請をしたいという希望がありました。雇用主として変更申請のサポートをしたいと思います。制度の概要と手続きについて教えてください。

 〜現在日本に在留している外国人の高度人材への変更〜

Q34  海外から「高度人材」として招へい  sample.gif2015年11月更新  

現在、海外にいる外国人をシステムエンジニアとして採用し就労ビザを取得して日本に呼び寄せたいと思います。【高度人材ポイント制度】を利用してビザを取得したいのですが、制度の概要と申請手続きについて教えてください。

〜現在海外にいる外国人の採用・高度人材として招へい〜

Q35   「高度専門職」の転職には在留資格変更許可が必要か。

sample.gif 2017年3月更新 

「高度専門職(特定活動、高度専門職1号、2号)」の在留資格を持つ外国人が応募してきたので、新たに採用したいと思います。在留資格変更の手続きは必要なのでしょうか。

Q36  外国人社員に関する入国管理局とハローワークへの届出

 sample.gif2017年4月更新 *別ページ

2012年7月に始まった、新しい外国人の在留管理制度導入で、会社が行うことになった入国管理局やハローワークへの届出について教えてください。

 



 

【Q28】

現在、海外の大学に在学中の外国人学生を招へいし、インターンシップとして働いてもらうことを考えています。インターンシップとしてのビザの申請手続きや滞在中の税金・社会保険の取扱などはどのように行えばいいのでしょうか。 

日本国内の企業が、海外の大学との間でインターンシップ契約を結んだ場合、その大学に在籍する外国人学生をインターンとして招へいし、日本で働いてもらうことができます。

 

その場合のビザの申請方法や、所得税の源泉、社会保険などの取扱については、インターン学生が受入企業から、労働の対価としての報酬(交通費や旅費・住宅費など実費の支払分は含みません。)を受けるか受けないか、更に受けない場合は、インターンシップの予定期間によって、大まかに以下の【3パターン】に分けられます。 

 

【1】 受入先企業がインターン外国人に報酬を支払う場合

 

■ ビザの種類や申請方法・在留期間

海外の外国人学生を日本に招へいしインターンとして働いてもらうときには、「在留資格認定証明書交付申請」を受入企業を管轄する入国管理局に対して行います。

受入企業が外国人学生にインターン中の労働に対する報酬を支払う場合、申請する在留資格(ビザの種類)は、「特定活動」になります。

icon.mini.gif  在留資格認定証明書交付申請については当サイト、こちらのページをご覧ください。

※ 在留資格認定証明書交付申請「特定活動」の申請用紙や必要書類一覧はこちら。

 

在留期間(=インターンとして外国人に働いてもらえる期間)については、入管法で、「1年を超えない期間で、かつ通算して当該大学の修業年限の1/2を超えない機関」と決められています。

つまり、4年制大学から招へい・採用するインターンシップ学生の場合は、日本で働いてもらえる期間は最長2年までということになります。ただし、最初の在留資格認定証明書取得のときに、この最長2年間が認められる訳ではなく、最初に1年間の在留期間が許可された後、引き続き更にインターンシップを継続したいときには、原則ではいったん日本国外に出国した後、改めて同様の申請を行い再入国することとされています。

 

■ 日本滞在中の源泉所得税・社会保険について

「特定活動」の在留資格でインターンシップを行う学生に対して支払う報酬額は特に上限はありません。ただし、その報酬は所得税の課税対象になり、所得税法上の、「非居住者」(1年未満の日本滞在が見込まれる者)として、20%の源泉徴収をした上で支払う必要があります。

労災保険、雇用保険、健康保険、国民健康保険については、インターンシップを受け入れる企業を管轄する労働基準監督署・ハローワーク・年金事務所に個別に相談してください。インターンシップ勤務の条件によっては、各保険に加入するよう指導される場合もあります。また、日本滞在中の病気や怪我などに備えて、インターンシップ契約の中で大学と受入企業が、海外旅行者用傷病保険などの加入を義務付けておくなどの対策をしておくと安心です。

 

【2】 受入先企業がインターン外国人に報酬を支払わず、インターンシップ予定期間が「90日を超える場合」

 

■ ビザの種類や申請方法・在留期間

パターン【1】の「特定活動」と同様、「在留資格認定証明書交付申請」を受入企業を管轄する入国管理局に対して行いますが、このパターンでは、受入企業がインターンに対して報酬を支払わないケースですので、在留資格(ビザの種類)は、「文化活動」となります。

また、このケースでは、インターンの予定期間が「90日を超える」場合に申請します。

icon.mini.gif  在留資格認定証明書交付申請については当サイト、こちらのページをご覧ください。

※ 在留資格認定証明書交付申請「文化活動」の申請用紙や必要書類一覧はこちら。

 

在留期間については、【1】と同様、入管法で、「1年を超えない期間で、かつ通算して当該大学の修業年限の1/2を超えない機関」と決められています。

ただし、「文化活動」の在留期間は、もともと最長1年と決められていますので、【1】の、「特定活動」と異なり、1年経過後に出国、再入国して更にインターンシップを続けるということはできません。 最長1年がインターンシップとして許可される在留期間です。

 

■ 日本滞在中の源泉所得税・社会保険について

「文化活動」で滞在するインターンに対しては、賃金は支払われないのが原則です。ただし、交通費、住宅費、食費など賃金に当たらない実費を支払われることがありますが、この場合は所得税法上、非課税の取扱となります。労働保険や社会保険については労働者としての報酬が発生しないので基本的に適用されませんが、念のため、予めインターンを受け入れる企業を管轄する労働基準監督署・ハローワーク・年金事務所に相談してください。

 

【3】 受入先企業がインターン外国人に報酬を支払わず、インターンシップ予定期間が「90日を超えない場合」

■ ビザの種類や申請方法・在留期間

パターン【1】、【2】と異なり、インターンシップ予定期間が「90日を超えない」期間の場合は、日本の受入企業がスポンサーとして申請する「在留資格認定証明書交付申請」という制度はありません。

インターンとして来日する外国人本人や大学が直接、日本国外の日本大使館・領事館など対し、「短期滞在」ビザを申請し現地でビザを取得、来日することになります。

※ 「短期滞在ビザ」申請についてはこちらの外務省ホームページをご覧ください。

ちなみに、在留期間についても、短期滞在ビザで許可された期間内(90日以内)です。

 

 



【Q29】

当社で働く中国人社員が妻(在留資格:家族滞在で同居中)の実母を日本に呼び寄せて一緒に暮らしたいと相談してきました。社員の義理の母にあたる親族を日本に呼び寄せるビザはおりるのでしょうか。

 

【A】

現在、入管法では、2007年3月23日、法務省による「特定活動告示」という規定で定められた、「特定研究活動者」及び「特定情報処理活動者」に対してのみ、彼らが日本来日時に同伴することなどの条件をつけて、彼らの親などの親族を日本に在留させることを許可している規定があります。

つまり、原則は、これら特殊で高度な専門活動を行っている専門技術者(彼らの在留資格は「特定活動」です。)以外の、一般的な就労ビザを保持している外国人労働者が、妻や子以外の親族を日本に呼び寄せて一緒に暮らすことはできない...ということになります。

 

ただ、技術や人文知識・国際業務などの在留資格を保持して日本に在留している外国人であっても、下記のような条件を満たした場合、その親(義理の親含む)を日本に呼び寄せることができる場合もあります。

 

  • 親などが70歳以上の高齢で、病気などで独居することができない。
  • 扶養者(日本に在留する就労ビザの保持者)に親などを扶養する資力があること。
  • 親の面倒をみる親族が日本に在留する扶養者以外にいないこと。

 

ただし、上記の条件を満たしているからといって全ての申請が許可されるわけではなく、(日本政府の)「人道的見地に基づいて審査する。」とされていて、許可を得るのは簡単ではありません。

 

申請方法としては、外国人社員本人が住民登録をしている住所を管轄する入国管理局に対して、「在留資格認定証明書交付申請(特定活動)」を行うのが一般的です。

その際に必要な添付書類としては、主に以下のような証明書類が求められます。

 

  • 親が一人暮らしであることを証明する公的な証明書
  • 日本に在留している外国人労働者の扶養能力を証明する書類 (例: 納税証明書、源泉徴収票、雇用契約書など)
  • 日本に在留している外国人労働者が親を呼び寄せて同居しなければならない具体的な理由
  • 日本に在留している外国人労働者の身元保証書 ....等

 

上記以外にも、入国管理局の審査によっては、その他様々な証明書類の提出を求められる事があります。提出書類や必要書類などについては、法務省または入国管理局のホームページをご覧ください。

※ 法務省: 在留資格認定証明書交付申請(特定活動)

 

 



【Q30】

日本に「企業内転勤」で在留しているフランス人です。フランスにいる妻子を日本に呼び寄せたいと思っていますが、長男は妻の連れ子(私の継子)です。私と彼はフランスで養子縁組をしておらず日本の民法上の親子ではないため、「家族滞在」ビザがおりないと入国管理局に言われました。継子である長男を他の家族と共に日本に呼び寄せるにはどうすれば良いか教えてください。

 

【A】 

フランスに限らず、事実婚や今回のケースのように養子縁組をしていない親子関係であっても、日本と異なり行政サービスなどを受ける上で不利な待遇を受けることがないので、法律婚や養子縁組をわざわざ行う必要性を特に感じない...という国も多いようです。

 

少しうらやましいような気もしますが、それはおいておいて、日本に在留する外国人がその家族を「家族滞在」という在留資格(=ビザ)で呼び寄せるためには、外国人本人がその住所地を管轄する入国管理局に対して、「在留資格認定証明書交付申請(家族滞在)」を行います。

この申請には、申請人である外国人本人と日本に呼び寄せる家族の関係を証明する、日本の戸籍謄本に該当する証明書類とその日本語訳が必要です。

 

海外の国々には普通、日本の戸籍謄本や住民票のような証明書はありませんが、通常は配偶者の場合であれば婚姻届を提出した役所が発行する婚姻証明書、子の場合は出生届を提出した役所、又は(出生した)病院などが発行する出生証明書がその代わりになります。

この家族滞在ビザに関しては、審査が厳しい他のビザと異なり、基本的に上記の公的な証明書さえ提出すれば問題なく、比較的短期間ですんなりと許可がおりるのが普通です。

 

また、日本の入管法では基本的に家族滞在ビザを許可する対象として、下記の親族に条件を限定しています。

 

  • 配偶者(ただし内縁の配偶者及び法的な同性婚による配偶者は不可)
  • 実子・認知した実子・法的に養子縁組を行った養子

 

本事案では、申請代理人である義父と継子である長男がフランスで養父子縁組を行っていないため、上記の許可基準を満たさず、今回日本に「家族滞在」ビザを申請するために必要な親子関係を証明する法的な証明書を提出することができません。

 

以上、入管法上の規定を満たしていない以上、長男を家族滞在ビザで呼び寄せることが不可能なので代替案としては次のような方法があります。

 

(1)日本の入国管理局(法務省)が発行する在留資格認定証明書を申請せず、在フランス日本大使館を通じて外務省本省に査証(ビザ)を申請する。

■ メリット

上述の家族滞在ビザの基準に該当しない今回のようなケースでも特殊事情と認められればビザがおりる可能性もある。

 

■ デメリット 

入管法上の明確な基準に沿って許可されるビザではないため、許可・不許可の目安がたたない。また、外務省本省による協議を経たのち法務省への通達、法務省から入国管理局への通達というプロセスを経なければならず、申請から結果が出るまでの時間が通常の家族滞在ビザなどと比べると格段にかかる。

 

(2)長男がいったん短期滞在ビザで日本に入国し、その後、長男本人が申請人となり、短期滞在ビザから「特定活動ビザ」への在留資格変更許可申請を行う。

■ メリット 

本事案の場合、この方法が一番現実的で許可がおりる可能性が高い。同様事情のケースの場合、この方法でビザを取得する事が多い。

 

■ デメリット  

・ 長男の来日後の活動内容(在日外国人の家族として日本に滞在する活動)が「特定活動ビザ」として入管法で明示されている活動内容に該当しないため(=告示外活動)許可がおりるかどうか確実ではない。=審査を行う入国審査官の判断に任される。(ただし、メリットの欄に記載のとおり、本事案のように法的な家族関係がない養子の場合はこの特定活動ビザを申請し許可されているケースが一般的。)

 

・ 「特定活動ビザ」への在留資格変更は長男がいったん日本に入国した後、本人が行わなければならず申請後許可がおりるまでの約1〜2か月間、長男は日本から出国することができない。

 

(3)長男が学生の場合で来日後に日本である一定の学校に通う予定がある場合、その学校を申請人代理人として「留学ビザ」で在留資格認定証明書を申請する。

■ メリット 

・(2)の方法と異なり、長男がフランスにいる現状で在留資格認定証明書を申請することが出来、正式に「留学ビザ」の許可がおりた時点で他の家族と一緒に来日できる。

 

・(1)の方法と異なり、結果が出るまでの期間は約1ヶ月と結果を待つ時間を大幅に短縮できる。

 

■ デメリット 

特になし。ただし、「留学ビザ」で日本に入国する以上、在留資格に基づく活動はあくまでも学業に専念する事です。
一般論として、留学生が留学ビザを取得して入国しても、在留期間の更新時(3か月〜4年3か月後)に、その時点での学校の出席率が悪いなど、入国管理局が学業に専念していないと判断するような理由があればその後のビザ更新ができなくなる可能性もあります。この点は注意する必要があります。

 

【ご注意ください】

上述の(留学ビザ)については、ビザを許可する(留学予定の)学校の基準を入管法が明確に定めています。(大学、高等専門学校、高等学校、特別支援学校の高等部、専修学校、各種学校など)


これら、入管法で規定されている学校でなければ留学ビザの申請は行えませんのでご注意ください。
また、海外にいる外国人が留学ビザで在留資格認定証明書を申請する場合、受け入れ先の日本の学校が申請代理人となって管轄の入国管理局に申請をすることになります。例えば、日本にいる親族、身元保証人も含め友人などが申請代理人となることはできませんのでこちらも注意が必要です。

 

※ 在留資格認定証明書(留学)について *法務省ウェブサイト

  

 


【Q31】

テレビ番組の制作会社です。日本の文化や生活、芸能情報などを主にヨーロッパ向けに英語など外国語で紹介するテレビ番組を継続的に制作する企画を立ち上げました。番組についてはまだ具体的なプロジェクトが存在している訳ではありませんが、当初の企画段階から参加してもらい、脚本作り、通訳や翻訳なども兼務してもらう外国人撮影カメラマンを海外から呼び寄せて当社で雇用したいと思っています。この場合、どのような就労ビザを申請すればよいのでしょうか。また、許可がおりる可能性は高いのでしょうか。

 

【A】 

このようなケースで就労ビザを取得することは少々難しいかとは思いますが不可能ではありません。

写真や映像の外国人カメラマンが、日本で就労するための在留資格(=ビザ)で、まず考えられるのが、

 

  1.  報道
  2.  興業

 

の2種類でしょう。

 

まず、1の報道の場合、カメラマンとしての活動内容が政治や社会・経済問題など、いわゆる社会の出来事を報道する活動に限定されており、今回のような主にカルチャーや芸能情報を配信する番組制作を行う活動内容は対象外です。

 

一方、2の興業であれば、今回のような放送番組や映画・コマーシャルなどの芸能活動に携わるカメラマンも対象となります。

ただ、現段階としては、まだ具体的な制作番組の内容が全く決まっていないという事ですので、ビザ申請時に、興業契約書や撮影スケジュール等、具体的な撮影プロジェクトの詳細を申告して申請を行わなければいけない、「興業」の在留資格認定証明書(=海外からの招へいビザ)申請を行うことも不可能です。

 

では、まったく、就労ビザ取得の可能性がないかというと、そうでもありません。

今回のような場合、「人文知識・国際業務」で申請し許可される可能性もあります。

 「人文知識・国際業務」という在留資格は、その活動内容が、

 

  • 人文系の知識を有する外国人(*主に人文科学の4年制大学を卒業した学士、とご理解ください。)が行う、「人文知識」
  • 外国の文化に基盤を有する思考又は感受性を必要とする、「国際業務」

 

の2分野に分かれています。

 

「国際業務」の、外国の文化に基盤を有する思考又は感受性を必要とする業務とは簡単に言ってしまえば、外国人でなければ絶対に出来ない業務、その能力や思考の面で通常の日本人では絶対に代替できない業務...と考えてください。(例: 通訳や翻訳、外国との取引業務、デザイン業務等)

 

したがって、その撮影カメラマンの方の業務が、上述の、「外国の文化に基盤を有する思考、感受性を必要とする国際業務」(=外国人でなければ絶対に出来ない国際的な業務)であると認められれば、「人文知識・国際業務」の在留資格で就労ビザを取得、日本に招へいし働いてもらうことが可能です。

 

ただし、この場合、ご質問のカメラマンとして行う予定の業務が本当に「国際業務」に該当するかどうかを入国管理局が慎重に審査を行います。

 「国際業務」として認めてもらうためには、貴社の海外向けのテレビ番組の企画に関する具体性や、なぜ日本人カメラマンではなく外国人カメラマンでなければいけないのか等、説得力のある、わかりやすい説明を行わなければ許可は難しいと思われます。

 

!.gif当事務所では撮影カメラマンに限らず、この少しわかりにくい、「国際業務」に関する申請を多数手掛けております。

「この仕事内容で就労ビザは許可されるかな...」と疑問に思われる場合は、まずはお問い合わせいただき、どのような業務で外国人を雇用される予定なのかについてご相談ください。

 

【 ご注意ください 】

「国際業務」の許可を取得するには、申請外国人の方が行う予定の国際業務(*撮影カメラマンに限りません。)と同様の業務において過去、最低「3年以上」の実務経験がある事が必須条件となります。この職務経験がない場合は、行う業務が「国際業務」と認定されたとしても、その外国人にビザが許可される事はありません。

 

 


【Q32】

当社はウェブデザインの制作会社です。今度、在留資格「技術」を保持する在日外国人技術者と業務委託契約を結んだ上で当社の仕事を発注したいと考えています。ただ、この外国人の方から、来年に迫っている在留資格更新時に当社がスポンサーとなって、ビザの更新をすることをリクエストされました。

 

この外国人と結ぶ契約が通常の「雇用契約」ではなく、「業務委託契約」であっても、当社がビザのスポンサーとなる事は可能なのでしょうか。

 

 【A】 

可能です。

外国人が日本で働くための就労ビザを得るためには、日本国内の企業等とその外国人の間で就労に関する「契約」を結ばなければいけません。

現在、多くの外国人は日本の企業や機関と、「雇用契約」を締結し、それに基づいて就労、ビザを取得・更新しています。

ただし、その契約は必ずしも「雇用契約」だけしか認められないかというとそうではなく、今回のようにIT技術者等に多く見られる、「業務委託契約」や「請負契約」も内容によっては対象となります。

ちなみに、「内容によっては」というのは、その業務委託契約や請負契約で結ばれている労働条件が、「長期的に継続している、かつ安定した収入を得られる」内容であることが必須であるということです。

 

例えば、一般派遣契約によくあるような、「トライアル1か月・あとは3か月更新を都度更新する可能性あり。」というような、短期的で不安定な契約内容であれば、その会社が単独でビザのスポンサーとなり在留期間の更新や変更、または在留資格認定証明書(海外からの呼び寄せビザ)を取得することは出来ません。

つまり、契約の名前に係らず、契約内容の中身が外国人に対して継続した一定期間長期の就労及び安定した収入を保証しているものであれば、御社がその方のビザのスポンサーになり、次回の在留期間の更新申請を行い許可を得られる可能性はあると思います。

 

【 ご注意ください 】

 「業務委託契約」や「請負契約」を結ぶ場合、基本的に外国人労働者は「個人事業主」となります。その場合、外国人本人には通常の被雇用者と異なり、個人で確定申告を行い国民健康保険や国民年金に加入する等の義務が発生します。それらを怠ると、次回の在留期間更新時に大きな影響があります。(在留期間の更新申請には納税証明書や課税証明書・健康保険証の提出が必要です。)

日本の行政手続きについては知識が不足している外国人の方が多いので、業務委託契約や請負契約を結ぶ場合は、一般的な雇用契約との違いや必要な手続きについても事前に一通り説明しておくことが必要です。

 

 労働法上、適法な「業務委託契約」や「請負契約」になるようご注意ください。労働法上、適法な契約内容・実態でなければ就労ビザの許可を得ることはできません。

【参考情報】

※ 労働者派遣・請負を適法に行うためのガイド (東京労働局)

!.gif当事務所は労働法を専門分野とする社会保険労務士事務所です。ご希望があれば御社の「業務委託契約」や「請負契約」が適法かどうか事前にリーガル・チェックを行わせていただきます。お気軽にお問合せください。

 

 


【Q33】 sample.gif 2015年11月更新

当社において、在留資格「技術・人文知識・国際業務」を保持して働いている外国人社員より自身が【高度人材ポイント制度】の高度人材に該当するため、現在の在留資格から「高度人材」の在留資格に変更申請をしたいという申し出がありました。

会社としても、本変更申請についてサポートしたいと思いますが、【高度人材制度】の概要について知識がなく、手続きに関してもどのように手続きをサポートすればいいのかわかりません。制度の概要と変更申請について教えてください。

 

 【A】 

まず始めに、【高度人材ポイント制度】とは2012年5月に新設された、日本政府が優秀な人材であると認定した高度な技術や知識を備えた外国人労働者を日本に誘致するための入国管理法上の制度です。

 

具体的には、外国人の学歴・職歴・実績・年齢・給与額などの項目別にランク付けし、ランクに応じてポイントを付与、そのポイントがある一定以上に達した外国人(=高度人材)には、日本での在留に関し、他の外国人にはない様々な優遇措置を与えるというものです。ちなみに、同様の制度は欧米を中心に既に多くの国で導入されています。

このランク付けによって、(高度人材)と認定された外国人に対する優遇制度としては主に以下のようなものがあります。

 

■ 日本での活動内容が複合的に認められる。

■ 在留期限については一律に、最高年限の「5年」を与えられる。

※(高度専門職2号)の場合の在留期限は「無期限」となります。

 

■ (高度人材)としての在留歴が5年あれば在留資格(永住)への申請が認められる。

※通常の就労系在留資格の場合、10年の在留歴が必要です。

 

■ (高度人材)の配偶者で「家族滞在」の在留資格をもっている外国人は、配偶者本人が「技術・人文知識・国際業務」の申請に必要な学歴・職歴などの必要条件を満たさなくても、これらの就労系在留資格へのビザ変更が認められる。(許可の可否については個別の案件ごとに審査されます。)

 

■ 一定の条件の下に、(高度人材)またはその配偶者の親の帯同・呼び寄せが認められる。

■ 一定の条件の下に、家事使用人の帯同が認められる。

■ 高度人材(=在留資格は【高度専門職】)の在留資格認定証明書や在留資格変更・更新申請に対する入国管理局の審査期間が、高度専門職以外の申請に比べ大幅に短縮される。

 

【制度や優遇制度の詳細は、下記リンク先の資料でご覧になれます】

 高度ポイント制度のしくみ ※ 法務省・入国管理局

 ポイント制度でどんな優遇が受けられる? ※ 法務省・入国管理局

  高度ポイント制度に関するQ&A集 ※ 法務省・入国管理局

 高度外国人人材に対するポイント制と優遇措置について

  ※当事務所ニューズレター(2012年9月発行分)

 

さて、現在既に高度人材以外の就労系の在留資格で日本に在留している外国人労働者がポイントを満たし、「高度専門職」という在留資格に変更するときの手続きについて説明します。

 

まずは、本件の場合、現在持っている在留資格が「技術・人文知識・国際業務」ということですので、(高度人材)の在留資格である、「高度専門職1号」への在留資格変更申請を行うことになります。

 「高度専門職1号」への在留資格変更申請書・書式 ※ 法務省・入国管理局

 

最初に確認することは、上述の高度人材としての在留資格変更に必要なポイントを満たしているかどうかですが、このポイント確認については、下記の法務省が公開しているポイント計算表を使用します。

 2.ポイント計算表(エクセル) をクリックしてエクセルを開きます。

 

この計算表には、AからCの3パターンのシートがありますが、本件は現存の在留資格が「技術・人文知識・国際業務」ということなので、”B 高度専門職1号ロ”を使って計算します。

※ 現存の在留資格が(研究)や(教育)の場合は、”A 高度専門職1号イ”、(経営・管理)等の場合は”C 高度専門職ハ”を使用します。

 

このポイント計算で合計ポイントが70ポイント以上となった場合は、(高度専門職1号)への在留資格変更が可能と判断します。

 

尚、この(高度人材)への在留資格変更は上記のポイントを充足している事実を証明する様々な証明書を入国管理局に提出し、事前に当局の承認を得た上で申請を受け付けてもらうという通常の在留資格変更や更新とは少々フローが異なります。
ですので、これらの必要な証明書類が確実に提出できない場合は変更申請自体が行えません。通常の変更や更新申請に比べて、外国人本人及び雇用主企業(スポンサーとなって申請に協力する場合)にはそれぞれの負担が大きくなる可能性もありますので、その点もご留意いただく必要があります。

 

(高度専門職)への在留資格変更申請に提出する証明書類については、下記リンクページの(2.申請書類等について)をクリックして詳細をご確認ください。

 高度人材・手続きの流れは? ※ 法務省・入国管理局

 

icon.mini.gif当事務所では、現在の在留資格から「高度専門職」への在留資格変更申請手続きを代行しております。

上述のポイント計算表で試算し、「高度人材の申請ができそうだ。」という場合にご連絡いただければ当事務所で詳細を確認し、実際に申請可能かどうかの判断をさせていただくことが可能です。

 

 


【Q34】 sample.gif 2015年11月更新

現在、海外にいる外国人をシステムエンジニアとして採用することが決まったので、就労ビザを取得して日本に呼び寄せたいと思います。この外国人については、日本の入管法が規定している、【高度人材】に該当するようです。

【高度人材ポイント制度】を利用してビザを取得したいのですが、制度の概要と申請手続きについて教えてください。

 

 【A】 

icon.mini.gifQ33の回答でも述べたとおり、まず始めに、【高度人材ポイント制度】とは2012年5月に新設された、日本政府が優秀な人材であると認定した高度な技術や知識を備えた外国人労働者を日本に誘致するための入国管理法上の制度です。


具体的には、外国人の学歴・職歴・実績・年齢・給与額などの項目別にランク付けし、ランクに応じてポイントを付与、そのポイントがある一定以上に達した外国人(=高度人材)には、日本での在留に関し、他の外国人にはない様々な優遇措置を与えるというものです。ちなみに、同様の制度は欧米を中心に既に多くの国で導入されています。

このランク付けによって、(高度人材)と認定された外国人に対する優遇制度としては主に以下のようなものがあります。

 

■ 日本での活動内容が複合的に認められる。

■ 在留期限については一律に、最高年限の「5年」を与えられる。

※(高度専門職2号)の場合の在留期限は「無期限」となります。

 

■ (高度人材)としての在留歴が5年あれば在留資格(永住)への申請が認められる。

※通常の就労系在留資格の場合、10年の在留歴が必要です。

 

■ (高度人材)の配偶者で「家族滞在」の在留資格をもっている外国人は、配偶者本人が「技術・人文知識・国際業務」の申請に必要な学歴・職歴などの必要条件を満たさなくても、これらの就労系在留資格へのビザ変更が認められる。(許可の可否については個別の案件ごとに審査されます。)

 

■ 一定の条件の下に、(高度人材)またはその配偶者の親の帯同・呼び寄せが認められる。

■ 一定の条件の下に、家事使用人の帯同が認められる。

 

■ 高度人材(=在留資格は【高度専門職】)への在留資格認定証明書や在留資格変更・更新申請に対する入国管理局の審査期間が、高度専門職以外の申請に比べて大幅に短縮される。

 

【制度や優遇制度の詳細は、下記リンク先の資料でご覧になれます】

 高度ポイント制度のしくみ ※ 法務省・入国管理局

 ポイント制度でどんな優遇が受けられる? ※ 法務省・入国管理局

  高度ポイント制度に関するQ&A集 ※ 法務省・入国管理局

 高度外国人人材に対するポイント制と優遇措置について

  ※当事務所ニューズレター(2012年9月発行分)

 

さて、ご質問の、新規に採用し現時点ではまだ海外に居る外国人を日本に呼び寄せる場合に、その外国人が上述の高度人材のポイントを満たし、「高度専門職」という在留資格(=ビザ)を取得する手続きについて説明します。

 

まずは、本件の場合、(高度人材)としての在留資格、「高度専門職1号」として外国人を日本に呼び寄せるため、「在留資格認定証明書交付請」を行うことになります。

 「高度専門職1号」の在留資格認定証明書交付申請書・書式 ※ 法務省・入国管理局

 

最初に確認することは、上述の高度人材として在留資格認定証明書を申請するために必要なポイントを満たしているかどうかですが、このポイント確認については、下記の法務省が公開しているポイント計算表を使用します。

 2.ポイント計算表(エクセル) をクリックしてエクセルを開きます。

 

この計算表には、AからCの3パターンのシートがあり、それぞれ雇用予定の外国人が入社後に行う職務内容に応じて、該当するシートを使ってポイントの計算をしてください。

※ 職務内容が、(研究、研究指導、教育)等の場合は、"A 高度専門職1号イ”、(技術者やホワイトカラーの専門職全般)等、人文科学や自然科学の知識や技術を要する職種の場合は"B 高度専門職1号ロ"(企業等の経営者、管理者)等の場合は"C 高度専門職1号ハ"を使って計算します。 

本件はシステムエンジニアでの採用ということですので、"B 高度専門職1号ロ"を使用してください。

 

このポイント計算で合計ポイントが70ポイント以上となった場合は、(高度専門職1号)として在留資格認定証明書の交付申請(=就労ビザ申請)が可能と判断します。

 

尚、この(高度人材)への在留資格認定証明書は上記のポイントを充足している事実を証明する様々な証明書を入国管理局に提出し、事前に当局の承認を得た上で申請を受け付けてもらうという通常の在留資格認定証明書交付申請とは少々フローが異なります。
ですので、これらの必要な証明書類が確実に提出できない場合は変更申請自体が行えません。通常の在留資格認定証明書交付申請に比べて、外国人本人及び雇用主企業(スポンサーとなって申請に協力する場合)にはそれぞれの負担が大きくなる可能性もありますので、その点もご留意いただく必要があります。

 

(高度専門職)への在留資格変更申請に提出する証明書類については、下記リンクページの(2.申請書類等について)をクリックして詳細をご確認ください。

 高度人材・手続きの流れは? ※ 法務省・入国管理局

 

icon.mini.gif当事務所では、「高度専門職」に関する在留資格認定証明書交付申請の手続を代行しております。

上述のポイント計算表で試算し、「高度人材の申請ができそうだ。」という場合にご連絡いただければ当事務所で詳細を確認し、実際に申請可能かどうかの判断をさせていただくことが可能です。

 

 


 【Q35】 sample.gif 2017年3月更新

当社の求人募集に、 「高度専門職(特定活動、高度専門職1号、2号)」の在留資格を持つ外国人が応募してきました。優秀な人材なので、ぜひ採用したいと思います。本人が言うには、「高度専門職」が転職する場合、当社が新しい雇用主として、在留資格変更の手続きを行う必要があるとのことですが、何をすれば良いのでしょうか。

 

【A】

その外国人の方がおっしゃる通り、「高度専門職(特定活動、高度専門職1号、2号)」の在留資格を持っている外国人を雇用するためには、新しい雇用主である御社がスポンサー(所属機関)となって、御社で行う予定の業務内容に応じた在留資格への在留資格変更許可申請を行う必要があります。

 

__sozai__/0011754.jpg「高度専門職」以外の在留資格を持つ外国人を転職で採用する場合は、手続きが異なります。高度専門職以外の在留資格保持者の手続きについては、下記リンクから詳細を確認してください。

icon.mini.gif 初めての外国人雇用〜就労ビザ取得方法〜Q3 既に国内にいる外国人の採用

icon.mini.gif 初めての外国人雇用〜就労ビザ編〜 Q&A集 Q2 転職者の採用 *外国人が現在持っている在留資格と同様の職務内容で採用する。

 

「高度専門職」の在留資格を持っている外国人を転職で雇用するためには、雇い入れる前に、在留資格変更許可申請を行い、それが許可されることが条件になります。

この在留資格変更が許可される前に、御社で雇用を開始してしまうと、入国管理法違反となりますのでご注意ください。

尚、在留資格変更許可申請には、外国人本人の資料に加え、御社から発行される様々な立証書類が必要になります。

 在留資格変更許可申請・提出書類一覧/技術・人文知識・国際業務(法務省)

 在留資格変更許可申請・提出書類一覧/高度専門職(法務省)

 

これらの提出書類を揃えて、 外国人本人、御社、あるいは私達のような行政書士等許可を得た取次者が外国人本人の居住地を管轄する入国管理局に対して、在留資格変更許可を申請します。

 

ちなみに、このように、「高度専門職」を持っている外国人が転職のために在留資格変更を行う場合、

 

@ 転職後の年収の変化や転職先の条件等によって高度人材としてのポイントを満たさず、例えば、「技術・人文知識・国際業務」等、他の在留資格に変更するケース

 

A 引き続き、転職先の条件も高度人材ポイントを満たすため、引き続き、「高度専門職」の維持が見込まれるケース

 

があると思います。

@の場合はもちろん、Aの場合であっても(同じ在留資格から、同じ在留資格への「変更」という扱いにはなりますが)、転職先への「入社前」に、新しい雇用主の資料を入国管理局に対して提出し、高度専門職から高度専門職への「在留資格変更申請」を行い、許可を受ける必要があります。

 

__sozai__/0011754.jpg「高度専門職」の在留資格保持者の場合、他の在留資格保持者と異なり、転職先の職務内容が転職前の職務内容と一致している場合であっても、「就労資格証明書交付」申請を行うことはできません。

 

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