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このページでは、外国人社員を雇用されるときに作成していただく、英文雇用契約書の作り方の説明と当事務所オリジナルの英文雇用契約書(サンプル版)のご紹介をしています。
※ ご覧になりたい項目をクリックしていただければ文頭にジャンプします。
| はじめに |
| 英文雇用契約書についての基礎知識 |
| 英文雇用契約書作成時のDつのチェックポイント |
| 英文雇用契約書サンプル(厚生労働省公開版) |
【 全8ページ,pdfファイル】 |
若松絵里社労士・行政書士事務所では、外国人雇用のトータル・サポートを提供するため、お客様のご希望に合わせて、就労ビザ申請手続・雇用契約書作成・英文翻訳・英文就業規則の作成・外国人雇用の労働相談などを一括でお受けするサービスも行っております。
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外国人労働者を雇用する際にとても大切なことがこの雇用契約書の作成と本人への配布です。
もちろんここでは雇用契約書を企業側が一方的に作成して、ただ単に外国人に配布するだけではいけません。
特に日本で働くのが初めての外国人の場合などは丁寧に日本の労働法・労働慣行や、加えて御社の労働条件などを説明し本人に納得してもらった上で、労使双方のサインを取り交わした雇用契約書を労使双方ともに大切に保管しておくことが大切になります。
このことが後々の、労働条件について「言った、言わない」などの面倒な労使トラブルを防ぐ一番の方法なのです。
では、ここでは、まずどのようにして雇用契約書を作っていけばいいのかについて説明します。
まず雇用契約書を作成するポイントとして、以下のようなことが大切です。
■ 労働基準法や労働契約法で決められている日本の労働法の法律に従った、内容に過不足のない雇用契約書を作ること。
雇用契約書本文だけでは内容を理解してもらうのが難しい場合、参考資料なども添付してあとあと誤解を生む余地のないように説明を十分にしておく。
■ 外国人本人が理解できる言語(できれば外国人の母国語が一番望ましい。難しけば通常一番ポピュラーな英語)で作成する。
その場合、英語を母国語とする外国人だけではなく英語を外国語として理解する外国人のために出来るだけシンプルでわかりやすい、こなれた英文で作成する。
■ 労働条件を明記した雇用契約書について外国人本人に説明し本人の納得を得た上で労使双方のサインを交わした後、会社がスポンサーとなる就労ビザ申請手続に入る。
この事前の労働契約の確認を行わずに就労ビザ申請の手続きを先行させ、就労ビザがおりた後に労働条件の内容について外国人労働者が異議をとなえたことで採用できなくなった...というケースも実際にあります。
このようなポイントを踏まえた上で、このページでは実際にどのような内容の雇用契約書を作成して外国人労働者に配布するかについて、また雇用契約書のサンプルも記載しています。
英文雇用契約書についての基礎知識
先ず使用者となる企業様にご理解いただきたい大原則として、外国人であっても日本国内の事業所で働く限り、 労働基準法・最低賃金法・労働安全衛生法・労働者災害補償保険法などの労働関係の法律や健康保険法・厚生年金保険法などの社会保険関係の法律は日本人に対するものと同じように、外国人従業員にも平等に適用されます。
つまり、外国人の個々の在留資格によって例外のケースもありますが、基本的に労働条件については外国人とはいえ、待遇や労働条件など御社の日本人従業員に対するものと全く同等に処遇しなければならないのだとご理解いただければ外国人の雇用管理を行う上で間違いがありません。
※ 健康保険や厚生年金保険・所得税の控除について等、一部日本人とは別の処理・対応をしなければいけない点もありますがその点は他の項目で解説します。
厚生労働省は、外国人労働者の雇用管理の改善等に関して雇用主が適切に対処するための指針として外国人を雇用する際のガイドラインを定めていますのでこちらをご確認いただくことも大切です。 (2007年10月)
そのガイドラインには、企業が外国人労働者を雇用するとき注意しなければならない項目として、
- 外国人労働者の募集及び採用の適正化
- 適正な労働条件の確保 ※ この項目で、「雇用契約書を書面で交付するように。」との指示を明示しています。
- 安全衛生の確保
- 雇用保険・労災保険・健康保険及び厚生年金保険の適用
- 適正な人事管理・教育訓練・福利厚生等
- 解雇の予防及び再就職援助
- 外国人労働者の雇用労務責任者の選任
などを定めています。
実際に企業が外国人を雇用するときには、この厚生労働省が定めているガイドラインを守るように努めなければならず、このガイドラインの中にも「雇用契約書を作成して外国人本人に明示すること。」ということは、明確に規定されています。
雇用契約書の作成見本については厚生労働省で日英併記版を公開していますが、この厚生労働省が公開しているサンプル版(後段にリンク先を記載)は労働基準法などで決められている、会社側が労働者に明示して書面で交付しなければいけないという最低限の項目をカバーしているものです。
外国人労働者の理解を得るため・将来の労使トラブルを防ぐためには恐らく不足する部分もあるかと思いますので、この見本版をそのまま外国人に配布するだけではなく、御社の実情にあったプラスアルファの項目も追加して、十分な雇用契約書を作成してください。
例えば以下の項目について追加するか、または別紙として一個の独立した契約書を作成することも重要です。
※ 入社時の秘密情報の返還や退職後の秘密保持義務までを踏み込んで詳細に規定しておくこと。
■ 労働者本人の詳細な職務記述書(Job Description/ジョブ・ディスクリプション)
※ 外国人が行う個々の職務について詳細に記載したもの。外国企業では一般的な書面です。
このような基本の雇用契約書を補完する契約書も作成し、雇用契約書と同様に雇用する外国人従業員のサインをもらっておくことが大切です。
英文雇用契約書作成時のDつのチェックポイント
雇用契約書を作成する際に、将来のトラブルを防ぐ意味で考えられる作成ポイントして下記D点を挙げてみました。
外国人労働者の場合は日本人労働者と比較して特に、入社前に提示された雇用契約書と就業規則を重視する傾向があり、何らかの労使トラブルが起こった場合、この2点の内容を法律に基づいてチェックし解決することになります。
そのためにはこの2点をきちんと整備しておくことが将来の無用なトラブルを防ぐ大きな鍵になりますのでまずは第一段階の雇用契約書の作成についてここできちんとご理解下さい。
【 チェックポイント@ 】
まずは基本として作成する雇用契約書が日本語だろうと英語だろうと 一番最初にチェックする重要な点です。
労働基準法(第15条1項)では人を新たに採用したとき、雇用契約書または労働条件通知書などで文書にして労働者に通知しなければならない項目として以下のようなものを規定しています。
【 絶対的明示事項 】
※ 雇用契約書に必ず記載しなければならない項目です。
|
@ |
労働契約の期間 例: 正社員なのか、期間の定めがある有期の契約社員なのか、有期の契約社員の場合、契約の満了時期はいつなのか、等 |
|
A |
就業の場所、業務に関する事項 例: 労働者が実際に労働する職場の住所や採用後に従事する業務内容など |
| B |
始業・終業の時刻、時間外労働の有無、休憩時間、休日に関する事項など |
|
C |
賃金額、計算や支払い方法、締切日、昇給に関する事項 (退職金や賞与については除く。) |
| D | 退職に関する事項 |
【 相対的明示事項 】
※ その会社に規定がある場合、必ず記載しなければならない項目です。
必ずしも雇用契約書(文書)に記載して労働者本人に渡す義務はありませんが、その会社に関連する規定がある場合何らかの方法(口頭でも可・該当する項目が記載されている就業規則を渡すことでも可能です。)で労働者に伝えることが必要です。
できればこれらの項目も関連する規定がその会社に存在するのであれば、<絶対的明示事項>と同様に文書にして渡しておいたほうがより効果的な雇用契約書となります。
|
E |
退職金支払いの規定がある場合、その規定が適用される労働者の範囲や
退職金の決定・計算・支払い方法・支払い時期 |
| F | 退職金以外の臨時的な賃金(慶弔金など)、賞与、最低賃金額に関する事 |
| G | 労働者に負担させるべき食費・作業用品・その他に関する事 |
| H | 安全衛生に関する事 |
| I | 職業訓練に関する事 |
| J | 災害補償や業務外の傷病扶助に関する事 |
| K | 表彰・制裁に関する事 |
| L | 休職に関する事 |
以上の<絶対的・相対的記載事項>について雇用契約書に記載漏れがあると、会社側には労働基準法の義務違反が発生しますので、まずはこの点を全て完全に押さえた雇用契約書を作ることが大切です。
【 チェックポイントA 】
チェックポイントの2点目は、内容が現在の最新の法律に適合しているかどうかということです。
雇用契約書や就業規則の記載事項に関連する法律は、最近改正があったものだけでも例えば、
- 労働基準法
- 労働契約法
- 男女雇用機会均等法
- 育児介護休業法
- 退職の申出期間などの民法に定める事項
- 労働安全衛生法
- 個人情報保護法
などのようにたくさんありますが、関連する法律は毎年のようにいずれかの法律が改正されています。たとえ、改正までされていなくても、時代の流れで、裁判例や、通達(行政が法律に補足して発する行政解釈や、指導など。法律に準ずる効力を持ちます。)などが新たに出て、その解釈が変っているものもあります。
これらをそのまま放置して、最新の法律に適合しない、雇用契約書を締結し続けてていると、のちのち、労使トラブルなどの紛争が起きてしまったときには、その雇用契約書を作成した会社側に損害賠償責任が発生するなど、大きなリスクを背負ってしまいますので十分ご注意されることが必要です。
【 チェックポイントB 】
次に、トラブルが起こりやすい事項について、きちんと具体的・明確に記載されているかということも大切です。
下記の項目は規定がきちんと具体的、明確に定められていないと、その適用をめぐって判断があいまいになり、のちのちトラブルになることが多い要注意項目です。
雇用契約書を作成したら、必ず、これらの項目は注意深くチェックして、労働者にとって、わかりやすく容易に理解できる表現になっているかを確認してください。
- 有期雇用契約の場合、契約期間はもちろん契約の更新があるのかどうか。 ※ ある場合は、更新の基準。雇い止めに関する告知について(契約更新しない場合は、契約満了何か月前までに労働者に通知するか等。
-
年次有給休暇の取得時期や取得方法
-
時間外労働時の賃金に支払いについて
【 チェックポイントC 】
当事務所オリジナルの英文雇用契約書サンプル版では項目IIIに記載がありますが、前記の絶対的記載事項の一つ、「従事すべき業務の内容」ということで、Work to Performed があります。
この項目に関しては、職務記述書/Job Description・ジョブ・ディスクリプションとして、新規採用者の職責や、会社が期待する業績レベルなどを別途、別紙に詳しく記載して、交付しておくのが望ましいと思います。
日本企業ではあまり一般的ではないかもしれませんが、外資系企業では、入社時や人事評価/Appraisalの・アプレーザルのときに通常作成され、配布されるものです。
この職務記述書をもとに人事評価が行われ、また、外資系企業でよく行われる、中途採用者の能力不足による退職勧奨トラブルの解決などにも、後々この書面が大きく関係してくることになり、英文雇用契約書とセットで作成する事が大切です。
【 チェックポイントD 】
5点目として、trial period/試用期間についての規定を明確にしておく事も大切です。試用期間が何か月間なのか。
又、これも外資系ではよくある規定ですが、「試用期間中に本人のperformance /業績が会社の期待していたレベルを下回った場合には、本採用にしない場合の規定などがある場合には、それも明確に記載しておきます。
英文雇用契約書サンプル(厚生労働省公開版)
厚生労働省が公開している英文就業規則(日本語併記版)のサンプルはこちらです。
このサンプルは労働基準法で規定している最低限記載しなければいけない項目については全てカバーしていますのでこのまま使っていただいてもかまいませんが、できれば御社独特の服務規律なども記載した独自のものを追加・作成されることが将来のトラブルを防ぐ上でも、外国人従業員の十分な理解の手助けになるという点でも有効なのではないでしょうか。
英文雇用契約書サンプル(当事務所オリジナル版)
若松絵里社労士・行政書士事務所の英文雇用契約書サンプル【全8ページ】はこちらです。
PDFファイルです。あくまでも見本であり、実際に御社で作成される場合には個々の条件に沿った独自の内容で作成してください。


